ピザ食べたいです。イタリアで。
サイトの文章の出来があまりにもひどいので、書き直しを考えてます。でも、結局しないだろうに一票。
パソコンあさってたら、仏英の書きかけがあったので少し付け足してUPることにしてます。最後のほう眠くなっててきとーになってしまいました。うん、そのうちきちんとかく
眠っている姿は子供のようだと思った。
規則正しくすうすうと穏やかに眠っているイギリスにいつものつんけんとした雰囲気は一切ない。
きつい眼差しは隠れ、眉間の皺も皮肉気な口も全て安心しきって緩んでいる。
(イギリスも、こうしてみると可愛いんだけどなー)
元はなかなかに自分好みなだけに、中身がああだなんで実に残念だ。本当に。まあでも、素直で優しくて従順なイギリスなんてあり得ないし、なんだかんだ言って自分は今のイギリスに魅力を感じているのだから良しとしよう。
24時。
ふと見上げた壁掛け時計は、一日の終わりを告げていた。
(そろそろ、イギリスを寝室に運ぶか。)
「おーい、イギリス。こんなとこで寝るなよ、風邪ひくぞ。」
「……ん……」
「ほら、寝室に運んでやるから、立って。」
イギリスの抱え込んでいた酒瓶を奪い取って机に置く。
「……俺の酒……。」
「お前、どんだけ酒好きなのよ、ほら、今日はもう終わり!
そんなにぐでんぐでんに酔ってるやつに飲ませる酒なんて一滴たりともありません。」
「むしるぞ。」
「はいはい、わかったからほら。」
脇を抱え込んで、ソファーから起き上がらせそのままの力で立ち上がらせる。
「ほら、支えてあげるから歩いて。」
んあ、とわかっているようなわかっていないような声をあげる隣国にため息をひとつついて、床に転がる酒瓶をうまくよけながらフランスは寝室へと向かった。
酔っぱらいの面倒は実にめんどくさいものだ。
「到着!」
どさりとイギリスをベッドに放り投げ投げた後、自分もベットの端に腰掛ける。自分と同じ体格の男を運ぶというのは骨の折れる仕事だ。できるならしたくない。まだ、それが期待感に胸を膨らませられるような甘い道のりなら問題ない。だが、これは酔っぱらいを寝かしつける為の道のりだ。
(お兄さん、疲れちゃう。)
「あーもー俺って本当に、面倒見がいい男!かっこいい!」
「ばっかじゃねえの?」
ふにゃふにゃと芯のない声でイギリスが返す。
「お前さっきまで寝てたじゃん。なんでこんな時にだけ半覚醒して、辛辣なこと言うわけ?」
「…………。」
また、寝た。
「……イギリスなんてだーいきらい。」
鼻をつまんでやるともごもごと苦しげにあえいだ。
「ざまあみろ。」
少し愉快な気分になったので放してやった。
すうすうと、安心しきって寝ているイギリスをみると平和になったなあ、としみじみ思う。昔だったら考えられないことだ。
(本当に。こーんなに無防備に俺の前で寝ていいのかねえ?……まあ俺としては、都合がいいんだけど。)
ぷにぷにと頬をつつく。やわらかい。
(こんなこと、イギリスが起きてたらできないしね。)
イギリスの寝室は実に古臭くてそっけない。それでも、大きな窓から見える月は美しかった。
「ねえ、イギリス。」
「…………。」
どうやら熟睡しているらしい。それでもフランスはイギリスに話しかけるのをやめない。
「お前は知ってる?俺がお前を介抱する理由。
……知らないよね?いや知ってるはずないか。」
窓から差し込む月の光にイギリスの金がきらきら光っているのが美しくて思わず撫でた。ごわごわしてる。
「俺たちの関係が変わっていってるの気づいてる?けんか相手から腐れ縁になって、そして今。ちょっとずつ変わっていってるんだよ。」
ごわごわごわごわ。撫で続ける。
「ねえ。俺がお前のそばにいつもいるの気づいてる?」
ごわごわしすぎだ。今度きちんとケアしてやろう。
「……知らなくていいよ。気づいてなくていいよ。まだ。」
ごわごわした髪にそっと口づける。ひんやりと冷たかった。
(お前が逃げられないようになってから、じっくりと教えてあげるから。
だから今は、無防備に寝ていていいよ。俺の隣国さん。)
「おやすみ、坊ちゃん。いい夢を。」
頬に口づけて、音が立たないようにベッドから立ち上がった。
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