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おひさそぶりです、放置してて澄みませんすみません。
ちょっとうっかり仏英する暇がなくてですね…!申し訳ないです。 っていっても見てる人いないだろうからいっか☆ そういえば、まだ映画みにいけてないんですよね もうDVDプラグがたってます!だめだこりゃ そしてあんまりにも文かいてなくてやばかったので、短い物をリハビリ代わりにかきました。下に置いときます。 雨がぽつぽつぽつとリズミカルに落ちて行く。緑が艶やかに濡れて、強く香る。濃い緑は、曇天の灰色に鮮やかに映えた。 傘を持たない彼は、降りてくる雨が目に入らないように些か下を向く。どうしようかと彼は考えた。行くべきところを失ってしまった気がする。よろよろとした足取りで、木の元へと歩いて行く。自分の背丈より多少高いくらいの若い木は雨宿りするには頼りない。すっと木陰へと潜り込み、彼は一息ついた。 胸がどくどくと音をたてている。雨音に呼応するかのような動悸に、彼は目を瞑った。まるでセンチメンタリズムのようだ。感傷主義などとうの昔に捨てたはずなのに。それもこれも、よりによって今、雨がふったせいだ。まるで、行く手を阻むかのように降るからいけない。そして「雨に濡れたまま、行くなんて良くない」なんて考えてしまった。結局のところ、雨に降られた程度で行きたくなくなる場所にいこうとしているのだと彼は判断した。 そうだ、行く必要などないだろう、行ったところであいつも喜ばないだろうし。 木の幹に深く背をもたれ、彼は座り込んだ。あいつから誘ってきたものだったけれど、気まぐれのようなもので別に重要な約束でもない。 ぱっと、あいつと知らない女が街中を歩いているところを思い出した。二人はどこから見ても美しい対となって人混みの間を歩いて行っていた。それは、何度も繰り返し再生された記憶だ。それを再生し終わった瞬間に、彼は約束を果たすことを放棄した。 そのままぼうっと地面を見つめながら、体を丸める。雨音は次第に大きくなってゆき、彼の存在を薄めていった。彼の頬が次第に濡れていくことに気づくものは誰一人としていなかった。本人を含めて、誰一人。 彼は、悲しむことすら、うまくできなかった。 PR |
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